タイトル通りの質問を時々受ける。
質問じゃなくても、ネット上でこの手の言葉を吐いている人も多い。
妻を亡くして、数ヶ月の頃、ふと声に出して「あー、人生ってこんな
辛いことがあるのか」と独り言をつい言ったことがある。
呼吸も苦しいくらいの毎分だった。毎日なんてレベルじゃなく、
毎分っていうレベルだった。
仕事以外では、息も苦しいような時間が1日のうちに
なんども波のように襲ってきていた。
嵐の中、なんとか岩にしがみついていようとだけ思っていた。
栄養を詰め込んで、眠れる限り寝ようと、いつも横になっていた。
ただ、寝てばかりだと、心が詰まってくるというより、万力で
押しつぶされるような感じが出てきたりしたので、夜中でも
外を歩いたりした。徘徊をしていた。
歩いて、泣いて、帰ってくると少しだけ詰まりが取れた感覚があった。
そうか、こういう取れた感覚の波もあるのだから、その波はできる限り
起こして、その波が来たら乗って行こうと思ってた。
そういう工夫は少しずつでき、工夫が癒しを呼び、さらなる工夫をし、
とそういう波を起こそうとしてきた。
亡くしてしばらくは、苦しみが取れるとか、悲しみが癒えるとか
想像もできない火がついたような苦しみと、真っ暗な闇の中での
不安に囚われるだろう。
そういう時には、なんの言葉も効かないだろう。
でも、なんらかの工夫で針の穴で闇の袋を突くことが
できる時には、やたらめったらと突いてほしい。
そこに差し込む光があったら、そこを勇気を持って
覗いてほしい。
その力が出る時だけでいいから。突くくらいは。